税理士法人 税制経営研究所

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これからの法改正の動き

官民連携の新たな形をめざすPFI法の改正

民間の資金やノウハウ等を活用して、公共施設の設計、建設、維持管理、運営などを行なうPFI(PrivateFinance Initiative)という考え方が、政府が提唱する「新しい資本主義」の柱のひとつとして期待されています。
PFIの代表的なスキームが、PPP(Public Private Partnership=官民連携)です。
これまで宮下公園などの公園施設や各地の給食センター、水道施設等の整備運営など、様々な場面での活用が図られてきました。
内閣府は、PFI事業の一層の促進を図る観点から、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)の改正案を作成し、国会に提出しました。
法案の概要は次のとおりです。

(1)PFI事業の対象となる公共施設等の拡大

PFI事業の対象となる公共施設等の定義に、スポーツ施設および集会施設を追記する。

(2)公共施設等運営事業に関する実施方針の変更手続きの創設

事業期間中の事情変更等を踏まえた施設の改修工事が柔軟に実施できるよう、実施方針で定めた公共施設等運営事業に係る施設の規模や配置の変更を可能とする。

(3)株式会社民間資金等活用事業推進機構(PFI推進機構)の業務の追加および保有株式等の処分期限の延長

PFI推進機構の業務に、事業を支援する民間事業者(地方銀行など)に対する助言や専門家派遣等を追加するとともに、PFI推進機構の保有する株式や債権などの処分期限を5年延長する(令和10年3月31日まで→令和15年3月31日までに)。
民間資金等活用事業推進会議が決定した改定版の「PPP/PFI推進アクションプラン」では、令和4年度からの10年間でPFIの事業規模を30兆円に拡大する、という目標が示されています。政府はその実現に向けて、国会での改正法の成立をめざしています。

注目したい法改正の動向

  • 港湾の機能を整備
  • 港湾における脱炭素化の取組みを官民連携で推進するためのしくみの整備、パンデミックや災害時における港湾機能の確実な維持、民間活力を活用した港湾空間の形成を図るための措置等を講ずる港湾法の改正案が閣議決定されました。
    災害復旧工事等を円滑化するため、国等が委任した者に、港湾工事のための調査時における土地立入権限を付与することなども盛り込まれています。
  • 新たな感染症対策
  • 新型コロナウイルス感染症への対応をふまえ、感染症発生・まん延時における医療体制の整備、機動的なワクチン接種に関する体制の整備等を定める感染症予防法等の改正案が閣議決定されました。
    予防計画等に沿って都道府県等と医療機関等の間で医療確保等に関する協定を締結するしくみの法定化、感染症発生・まん延時に公立・公的医療機関に病床の提供を義務づけることなどが追加されています。
  • 障害者支援の拡充
  • 障害者の希望する生活を実現するため、多様な就労ニーズに対する支援と障害者雇用の質の向上の推進など、障害者支援の充実を図る障害者総合支援法等の改正案が閣議決定されました。
  • 霊感商法等の被害救済
  • 霊感商法等の悪質商法への対策検討会の報告書が公表されました。
    消費者契約法の取消権を霊感商法等に対応可能とするほか、寄附の要求等に関する一般的な禁止規範と、その効果を定めるための法制化に向けた検討等が提言されています。
  • 性犯罪対策の見直し
  • 法制審議会の刑事法(性犯罪関係)部会で、グルーミング行為(猥褻な行為などをする目的で未成年者を手なずける行為)に係る罪の新設等についての試案が示されました。
  • 大麻規制の見直し
  • 厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会大麻規制検討小委員会が議論のとりまとめを公表しました。大麻由来医薬品の製造を認める一方で、大麻使用に対する罰則を設けるなどの方向性が打ち出されています。

出典・文責 ≫ 日本実業出版社・株式会社エヌ・ジェイ・ハイ・テック